ULRICH SCHNAUSS : A Strangely Isolated Place
かのウルリッヒ・シュナウスがまさか Ethereal77 と同一人物であるとは、かなり驚いたものだ。 Ethereal77 といえば Good Looking Records から2002年に出たいまいちコンセプトがよくわからない(しかし決して質は低くはない)「Visions」 なるコンピに1曲提供しているのだが、なにせこの1曲が Ulrich 名義とはかけ離れた GLR 王道的ドラムンベースなのである。さて、本作はもはや定番ともいえる一枚だろう。「On my own」での低く這うベースラインと天使のような声が行き交う空間を突き抜けて一気に明るみに出るような巧みな展開が生み出す疾走感は半端じゃない。7曲目もまた然りである。リズムボックス系の軽やかなリズムと暖かみある序盤から、煌くような美しいシンセと引き締まったドラムによってより厚みを増した中盤、さらに思わず口ずさんでしまうメロディの終盤と、どこを切っても完璧な、最高の一曲である。