JIMPSTER : Messages From The Hub
Jamie O'dell初期の本作は生音多用でアンビエント性、ジャズ性ともに高し。クラブオリエンテッドな Audiomontage 名義の音に対して本作は Inner Journey 的な趣向のため初めはややインパクト弱かったんですが、聴けば聴くほど味が出て、実はこれこそがフューチャージャズの傑作かと。生の感触強いドラム主体としたズシッと来るリズムに独特の空間、モーダルなジャズ、時にはダークで電子的なムードにと、かなり細部まで手の込んだ作りの曲がノンストップで展開されてゆく構成。また、中盤転調してからの展開がかっこいい「The Blazing Water」では「You do not come and I wait on Matsuo beach in the calm of evening and like the blazing water I too am burning」という印象的なフレーズが登場するのですが、調べたらこれは藤原定家の百人一首なのですね。メッセージ性強いです。