STEPHAN MATHIEU : Die Entdeckung Des Wetters
3ツ折りの紙ジャケにくっつけた丸型スポンジにCDをはめ込んであるという、凝ってるのか手抜きなのかよくわからないジャケですが、私が今まで聴いてきた Lucky Kitchen 諸作品の中では確実に安心して聴ける一枚です。中身はインターバル的な無音曲を除いて全5曲でやや物足りない気もしますが、インスタレーション用に制作されたというだけあって空間に映える楽曲を聴くことができる。7曲目まではガラス展示会のもので、特に「TOUCH」は透明感ある美麗アンビエントとなっています。ラスト1曲のみ製鉄所でのインスタレーション用で、石炭が高熱によってコークスへと姿を変えてゆく製造プロセスを重厚長大なスケール感で表現しており、そこはかとなく聞こえてくるメロディーのループが幻想的な20分。