PETE NAMLOOK & DR. ATMO : Silence

Rising Highからのライセンスリリース、ソニーからの日本盤、さらにはAW盤と形を変えつつも常に名盤として姿を残してきた1枚。自分も日本版は98年頃に買ったものの、1曲目の酸性雨をテーマとした重苦しい世界観と時に鼓膜をつねるかのように派手なシンセ弾きがさほど好きではなく、その当時はほとんど聴く気にならなかったのですが…実は2曲目以降の良さに気づいたのは数年経ってからである。神秘的な女声が雅な雰囲気を作り出す和風アンビエント Garden of Dreams、シタールの妖しげな東洋音階が夢心地に鳴り響いている Santur 、そしてリズミカルなメロディが緩やかに変化しつつ左右のチャンネルを往来し続ける Trip。この1曲は本シリーズには珍しい明るく軽快なメロディが気持ちよく、回転するような不思議な空間に浸っているといつのまにか20分。