IAN O'BRIEN : A History of Things to Come
前2作において、素晴らしき宇宙遊泳ハイテクジャズを披露したIan O'Brienの3rd アルバム。前作では全体的に統一感がありましたが、今回は予告編EP 「EDEN」 の流れでよりバリエーションが豊かになっている感じです。彼の宇宙志向が創り出した吸い込まれるようなディープコズミックアンビエント 「Lucia Pt.1」 で幕を開け、あのDOMUがドラムプログラミングで参加した、鮮烈なるハイパーブロークンビーツの神髄 「Veksel」 、さらに、トライバルなパーカッションがミニマルに連打され、呪術的とさえいえる土着なグルーヴ感が沸き立つ 「Spiritual」 へと展開していく。 「Theme from Apollo」 のように静謐な空間に美しいRhodesがメロディーを奏でるアンビエント性高いジャズも注目でしょう。アルバム全体としての流れもあり、聴きごたえある1枚です。