CHARLES WEBSTER : Born on the 24th of July
のっけから悲壮感漂う歌で始まる本作は、暗くそして美しい、孤独で内省的な雰囲気に包まれており、ジャケットの絵のごとくベッドルームでひっそりと聴くのに適した音です。暗さの中にも一筋の光を見出すような美しい女性ボーカル 「Ready」 や、冷ややかな透明感に富んだ男性ボーカルがかっこいい重たい四つ打ちハウスの 「Your Life」 が目を引きますが、 ズーンと沈み込むような低音と精巧なブレイクビーツが暗黒の深層空間を創り出し、神秘的な女声や楽器の音が浮かんでは消えてゆく 「Fox Soup」、そして瞑想的なアンビエンスと美しい詩が自我の精神世界へ訴えかける 「Forget the Past」 あたりも実に味わい深い。終盤には、 「I'm Falling」 でどこまでも落ちてゆく…。全曲余すところなく聴きこめる傑作でしょう!