ALEJANDRA & AERON : Bousha Blue Blazes
聖歌隊の経歴をもつ Aeron のおばあさん(Bousha)をゲストに迎えて生楽器も多用し、前作とは打って変わって耳あたりが良い。歌といっても適当に流れているラジオにハミングしているものだったり、ギターにしても泣けるメロディーを爪弾くなんて大げさなものではない。しかし、その適当さこそがこの作品の緩い心地良さを作り出しているのだろう。なんといっても Alejandra & Aeron の特長であるフィールドレコーディングが繊細に用いられており、まどろみを誘うギタードローンにクリスマスシーズンを迎えた清らかな街の空気を封じ込め、静謐で美しい雰囲気を作り出している。また、食卓にあるものを素材としてコラージュした曲では、何かの打突音?ガラスの破砕音?などと色々想像させてくれる。ボーカル変調の1曲を除き、総じて時間を忘れさせてくれるような緩いムードが、ラップトップ子守歌とも言えそうな一作。初回特典として球根のポスター付き。